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2007.01.12 Fri

買い物大好きだから外に出たいし。
着物着るのも好きだから着物も着たくて。
ご飯作るのも好きでご飯作りたくて。
お菓子ももちろん作りたくて。
もちろん絵も描きたくて。
当然文章も書きたいわけなんですよ。

全部は無理だって、あたし・・・!!

じつは小説もどきはお昼休みとかに、ぽちぽち携帯で打ってることが多くて。
まとまっていないのでupできずにいるのです。
が、貯めておくのもアレなのでここに載せてみるかと、思い立った次第なわけです。

続きにありますので、気が向きましたらどうぞ。
タイトルは昔に考えたことがあるはずなんですが、思い出せません。

近未来(近でもないか)のお話。


あたしは今、青い星を望んでいる。
漆黒の宇宙の中に、ふわりと浮かんだ青い星。
遥か彼方、何百、何千光年と言う彼方にある星。
小さい頃に観た、間近で映したその星の写真は、蒼と碧がとても綺麗だった。
その星が私達のルーツ。
遥か彼方の蒼い星。

ふいに後ろから、真っ白な光が溢れてきて、目の前が真っ白になった。


眩しい。
強い光を見ると、頭が痛くなる。
そう思ってあたしは眉をしかめた。
目の前には、大きなライト。
「気分はどうですか?シーリアさん」
頭の方から聴こえてきた、柔らかな女の人の声。
カチンという音がして、目の前の灯りが消えていった。
あたしは灯りの残像を確かめるようにぱちぱちと瞬きした。
「なんだ、回路繋ぎそこなったか?マーナス」
低い男の声は少し面白そうに笑った。
「そんなことないよ、ラズ。大丈夫」
あたしはそうかえして体を起こした。
パラパラと髪が顔にかかってきた。
髪の向こうには、打ちっぱなしの金属の壁がクリアに見えた。
「よく見えるようになった」
「久しぶりの交換でしたものね」
マーナスさんは、フフっと小さい笑った。
「…出掛けていい?」
「ああ、博士には連絡入れろよ」
ラズがメンテナンスの記録をつけながら、低く応えた。
あたしは「うん」と生返事だけして、ラボを出た。


「いつも、メンテナンスの後は出掛けますね、シーリアさん」
マーナスは少し寂しそうに呟いた。
「…忘れられないんだろ。
それより、マーナス。私のメンテナンスをしてもらっても良いか?
どうも左肩の接続が悪い。」
とラズナウムの低い声。
「はい、解りました。」
マーナスは応えて微笑した。



「ねえ、ドナン。あれからね、もう4年もたったんだよ」
あたしは大きな木の下にしゃがみこんで呟いた。
手に握り締めた小さな黒いICチップ。
目を閉じたら、4年もの時間なんて関係ない位にはっきり思い出せるのに。
ドナンの欠片はもうこれしかない。

あたしはシーリア。
ファエンと名付けられた特殊合金で全身を造られたヒューマノイドのプロトタイプ。

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